写真 転送(Photo
transfers)
新聞や光沢のある雑誌のページのような、モノクロ、カラーを問わず印刷物の切り抜き画像を使い、リキテックスのメディウムと合わせれば一体化したアクリル転写が可能です。
イメージの準備
- 新聞、レーザープリント、コーティングされていない雑誌のページなどのイメージは、コピーしなくても直接転写できます。それ以外のイメージ(写真、コーティングされた雑誌のページ)は下準備としてコピーが必要です。インクジェットプリントはお使いいただけません。レーザープリントを使用し、何度か試して仕上がりを確認してください。
- 必要に応じて白黒またはカラーで原画をコピーするとうまく仕上がります。
- 不要な紙の上に写真のコピーや印刷物の印刷面を下にして重ね、イメージの裏側からスプレーのりを薄くスプレーします。この作業は換気の良い場所で行い、マスクを着用してください。
- 印刷面を表に返し、汚れのないガラスシートを重ねて平らにプレスします。スプレーのりの代わりにテープを使ってもかまいません。ただしコーティングを始めるとイメージが平らにならないため注意してください。
メディウムの塗布
イメージのコーティングには、筆で塗るのと垂らし込み(ポーリング)の2通りあります。
筆で塗る
- 1/2~2インチ(1.25~5cm)幅の柔らかい筆とリキテックス グロスポリマーメディウムを使用します。
- イメージ全体を薄くコーティングし、周囲の環境によって20~60分乾燥させます。濡れた状態のメディウムはやや曇って見えますが、乾くと透明に変わります。
- ガラスからちぎれずにはがせる程度に厚くなるまで、コーティングを繰り返してください。5~12回繰り返すと1/16~1/8インチ(1.5~3mm)の厚みになります(これ以下の薄さは取り扱いが難しいためお勧めしません)。
垂らし込み(ポーリング)
- 工具の水平器を使用してガラス表面を水平に置きます。そうすることで、乾燥後に均一な厚みに仕上がります。
- イメージの周囲にマスキングテープでアクリルメディウムを垂らし込むための「ダム」を作ります。テープを4~5層にしてください。
- イメージの上にグロスポリマーメディウムを薄く垂らし込み、乾燥する前に柔らかい筆で広げます。層を厚くすると曇って転写されたり、収縮跡がつく場合があります。
- 最長1時間そのまま乾かし、厚みが出るまで垂らし込む作業を繰り返してください。
- 完全に乾くまで48~72時間置きます。メディウムが透明になったらイメージが転写されています。
- テープに沿ってイメージを切り離し、ガラスから外してから、ぬるま湯に10~15分浸してください(20分以上浸さないでください)。
- メディウムが水に反応して白くなり始めたら、イメージから紙をはがします。指先を使って、一番上の層のみをやさしくこすりはがしてください。
- はがし残った紙は再びぬるま湯に浸し、イメージだけになるまで作業を繰り返してください。
- 乾かします。キッチンペーパー/ペーパータオルや、やわらかな布でイメージを拭き取り、ワックスペーパーまたはキッチンペーパー/ペーパータオルに挟んで平らに置いてから上からプレスし、乾くまで待ちます。
- 24~48時間後、完全に乾いたことを確認してください。
- キャンバスなどお好みの支持体を選び、グロスポリマーメディウムまたはジェルメディウムでイメージ面をコーティングして支持体に接着させます。
- 手早く作業し、転写を支持体に置いて、上からプレスします。ワックスペーパーで覆い、上からプレスします。
- さらに24時間乾燥させます。
さまざまな効果
- 遊色効果 - リキテックスのメタリックカラー/イリディッセントカラー(パールカラー)を5~10%、グロスポリマーメディウムにミックスし、イメージに塗布してください。
- 不透明効果 - グロスポリマーメディウムの代わりにジェルメディウム/ヘビージェルメディウムを使ってください。パレットナイフで1~2回コーティングします。1回の厚みは1/16~1/8インチ(1.5~3mm)です。1回目が完全に乾いてから(約24~48時間)、2回目を塗布してください。
- マチエール(テクスチャー)効果 - パレットナイフを使って、リキテックス ナチュラルサンド、レジンサンド、またはグラスビーズを1~2回コーティングします。その後同じ方向でジェルメディウムを塗布してください。またはほかのテクスチュアメディウムとグロスポリマーメディウムをミックスします。柔らかい筆またはパレットナイフを使って、ナチュラルサンド、レジンサンド、グラスビーズを5~50%、リキテックス グロスポリマーメディウムにミックスします。メディウムの使用量が多いほど、最終転写フィルムの透明度が高まり、マチエール(テクスチャー)がなくなります。
- 表面効果 - イメージ転写は日常に使用するさまざまな支持体にも応用できるため、テキスタイルやセラミック、ガラスでも試してみてください。