布地への描画

布に着彩する場合は、特に優れた品質、万能さ、耐久性、定着力を備えた描画材が必要です。

さまざまな技法でテキスタイルに着彩し、さまざまな仕上がりを表現できます。布に適した描画材と技法を選んでください。リキテックスのソフトタイプはテキスタイルにも幅広く使え、ファブリックメディウムは絵具と繊維の長期的でしなやかな結合を助けます。どちらも加熱、スチーム、化学物質によって定着させる必要はありません。

一般的アドバイス

  • 練りの硬い絵具を広い部分に使用すると、布がこわばりやすくなります。
  • 目の粗い布は絵具が繊維に浸透しやすくなります。
  • 乾いた時の発色は、最初に塗った時の見た目よりも明るくなります。
  • 透明色、半透明色は相性が良く、乾いた時にやわらかな仕上がりになります。
  • チタニウム ホワイトとすべてのイリディッセントカラー(パールカラー)またはメタリックカラーは、布をこわばらせる可能性があります。
  • どの絵具も褪色に強く、加熱して定着させる必要はありません。

適したテキスタイル素材

コットン、ポリコットン、織地、編地、フェルト、テリークロス、シルク、ベルベット、ベッチン、コーデュロイ、フランネル、スエード、レザー、ほとんどの合成繊維。

作業を始める前に

  • 新しい布はあらかじめ洗って、絵具の定着を妨げるのりを落とし、その後乾燥させてください。
  • 作業面に保護層を施し、布のからみを防ぎます。スウェットシャツは厚紙に広げて固定すると作業しやすくなります。
  • 別の端切れで技法を試してください。布によって吸水性が異なり、絵具の扱いに影響が生じる場合があります。
  • リキテックスのメディウムを使い、絵具を好みの硬さに調整します。やわらかくしなやかに仕上げるには、リキテックス ファブリックメディウムをお使いください。必要に応じて蒸留水を加えていただけますが、薄めすぎないようご注意ください。

乾燥時間

支持体や技法、湿度によって異なります。5分~2時間で指触乾燥します。

アフターケア

  • 絵具が十分乾いたら、少なくとも4日間待ってから洗います。
  • 手洗いし、掛けて乾かすのがお勧めです。漬け置きしたり、熱湯を使用するのは避けてください。裏返して洗ってください。
  • 洗濯機で洗う場合は、低温の手洗い/弱水流コースを選んでください。
  • 室温で遠心脱水するドライクリーニング機がお勧めです。スエードはドライクリーニングでもかまいません。部分洗い用洗剤は避けるか、慎重にお使いください。
  • その後、アイロンを使う場合は、合成繊維用の低温設定にし、当て布をするか、生地の裏側からアイロンがけしてください。

技法

エアブラシ/スプレー

必要資材

ソフトタイプ+ペインティングメディウム/リキテックス リキッド(ボトルからそのまま)

手順
  • ソフトタイプを使用する場合は、ソフトタイプとペインティングメディウムを1:1で混ぜ合わせ、必要に応じてペインティングメディウムの量を増やし、お好みの硬さに調整してください。
  • 絵具が布地に浸透しますので、裏面に裏抜けしたイメージがそのまま定着します。

凸版技法

必要資材

パーマネントマットバーニッシュ、レギュラータイプ、スロードライジェルメディウム

手順
  • リノリウム材または木材にバーニッシュを施します。バーニッシュが乾く前に、上から細かくちぎった布(フロッキング:繊維くず)を振りかけ、そのまま乾かします。乾いた時にこれが吸収体になり、絵具を保持します。
  • レギュラータイプと最大25%のスロードライジェルメディウムを混ぜ合わせ、やわらかいローラーで板材の上に広げます。
  • 布を濡らし、その上に版の表を下にして重ね、強く、均一に圧をかけます。
  • 下敷きの上に布を広げると、プリントしやすくなります。
  • 吸水性のある、あまりテクスチャーのない中手・厚手の布を使うと美しく仕上がります。

筆による技法

必要資材

ソフトタイプ/レギュラータイプ/リキテックス リキッド、ファブリックメディウム

手順
  • お好みの色をファブリックメディウムと混ぜ合わせてください。しなやかな仕上がりになります。
  • 作業時間を延ばしたい時は、スロードライブレンディングメディウムなどの遅乾剤を加えてください。

布の着彩

必要資材

レギュラータイプ/オプションでジェルメディウム/ヘビージェルメディウム/マットジェルメディウム

手順
  • レギュラータイプのチューブにプラスチックのケーキデコレーション用星口金を取り付け、絞り出しながら塗布します。口金の大きさによって、さまざまな線を表現できます。
  • 絵具にジェルメディウムを加え、硬さを調節してください。
  • 目の細かいコットンやシルクでは鮮やかに発色します。
  • 境目をはっきりさせたい時は、温めたワックスレジスト(ろうけつ)を使用する方法があります。ワックスレジストはドライクリーニングで取り除いてください。

シルクスクリーンプリント

必要資材

ソフトタイプ/レギュラータイプ+スロードライブレンディングメディウム、グロスポリマーメディウム(オプション)

手順
  • 厚手の布にはソフトタイプを、薄手の布にはレギュラータイプをおすすめします。
  • 最大25%のスロードライブレンディングメディウムを絵具に混ぜると乾くまでの時間を遅らせることができます。
  • スキージーで絵具をスクリーンに広げます。スクリーンは使用後すぐに水洗いしてください。
  • 恒久的な目止め液としてグロスポリマーメディウムをお使いいただけます。スクリーンに直接塗布してください。

ファブリックスタンピング

必要資材

ソフトタイプ/レギュラータイプ

手順
  • スタンプに着色し、均一に圧をかけて着彩面に押しつけ、布に吸収させます。

ファブリックステンシル

必要資材

ソフトタイプ/レギュラータイプ

手順
  • 既製のステンシルを使うか、厚紙、型紙用紙、アセテートフィルム、マスキングシートを切り抜いて使用します。必要に応じて、スプレータイプのステンシル用接着剤を使ってください。
  • ポリウレタンフォームダバー、はぎれ、ステンシル用の筆で絵具を塗布します。
  • 絵具は薄めないでください。にじみやステンシル周囲の着色力が弱まる原因になります。

水彩画風

必要資材

リキテックス リキッド/ソフトタイプ

手順
  • ソフトタイプをお使いになる場合は蒸留水で薄め、お好みの硬さに調整してください。
  • 薄手の布は絵具が素早く広がります。
  • 乾燥したら、下の色がにじまずに塗り重ねられます。

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