各種製品の違いと選び方
作業に適した絵具を選ぶ際は、練りの硬さ、製品形態、隠ぺい力、カラー、塗布の方法や技法をご検討ください。
練りの硬さ
リキテックスなら、4種類の粘度(硬練り、柔らかい練り、液状、ミスト状(リキテックス スプレー))から選んで、すぐにお使いいただけます。
リキテックスのメディウムを使って、お好みの硬さに調整することも可能です。薄めたり、濃くしたり、調節して自分流の硬さを見つけてください。
- 硬い練り - リキテックスのレギュラータイプは練りが硬く、油彩絵具のような重厚感が得られます。チューブから絞り出して使い、筆触も残せます。ナイフでも筆でもお使いいただけます。
- 柔らかい練り - ソフトタイプ、ガッシュ・アクリリック・プラス、リキテックス マーカーからお選びいただけます。ソフトタイプとガッシュ・アクリリック・プラスはどちらもチューブ入りで、筆やスポンジでお使いいただけます。なめらかで適度な練り具合の組成は、細密描写にも広い面にも用途を選びません。リキテックス マーカーのなめらかな絵具は、ニブの太さも選ぶことができ、自在に使いこなせます。
- 液状 - リキテックス リキッドはリキテックス製品の中で最も流動性が高く、さらっとしています。スポイト式のドロッパーが付属していますので使いやすく、表面が自然に平らになります。ブロッティング、淡彩、水彩画法、ステイニングに適しています。
- ミスト状 - リキテックス スプレーは、顔料を配合した液状絵具が細かなミスト状で噴射されます。アクリル相溶性があり、水性技術が用いられています。
レギュラータイプとソフトタイプの違い
このご質問は多く寄せられます。ソフトタイプはレギュラータイプをただ水で薄めただけ?
もしそうお考えなら、それは違います。実は、練りが柔らかくなめらかなソフトタイプの組成の方が先に作られました。どちらにも互換性のあるバインダーと、同じ濃度の顔料を配合しています。
しかしレギュラータイプに水やメディウムを加えて薄めると、濃度が低下し、明らかに発色が弱まります。筆さばきや仕上がり、安定性にも影響が及びますので、作業に合った粘度の絵具を選ぶことが大切です。
製品形態
絵具はどのような用途で使いますか?精密に思い通りに使いたいですか?絞り出して使いたいですか?それとも、アトリエを飛び出して描きたい場所で使えるマーカータイプがお好みですか?缶を手に持ってスプレーしたいですか?それともドロッパーで注いで、エアブラシで使いたいですか?
着彩方法によって、支持体との向き合い方に違いが生まれることもあります。だからこそリキテックスは、幅広い選択肢からお選びいただけるよう独自に個別のカスタマイズを施した多彩なラインナップをご用意しています。
- チューブ/ボトル - レギュラータイプ/ソフトタイプ/ガッシュ・アクリリック・プラス/ベーシックス
- スポイト式ドロッパー付きボトル - リキテックス リキッド
- ニブの太さが選べるマーカーペン - リキテックス マーカー
- ノズルサイズが選べるスプレー缶 - リキテックス スプレー
隠ぺい力
どの程度のカバー力を求めますか?
リキテックスの絵具は、含まれる顔料によって3種類の隠ぺい力から選べます。カドミウム色のように、透き通らず、鮮やかに発色する不透明色のレッドも、支持体が透けて見える淡彩表現ができる半透明色または透明色のレッドも取り揃い、それぞれに魅力と効果があります。パッケージまたはカラーチャートに表示された透明度を確認してください。
カラー
適切な色選びや混色には、含まれている顔料の特性を知る必要があります。顔料ごとに独自の特徴があり、他の顔料との相互作用に影響を与えます。顔料には、鉱物顔料と合成顔料があります。
初期の顔料はアンバーやシエナ土など地中に自然に存在する物質から生まれました。元々は天然物質から生まれていましたが、現在は合成によって作られている顔料もあります。さらに化学反応の副産物として研究所で生み出された顔料もあります。
色選びのチェックポイントは、顔料の種類、透明度、耐光性、着色力です。
一部の顔料は着色力が強く、混色しても鮮明な色合いになりますが、そうでないものは混色すると彩度が低下する傾向があります。
一部の顔料は透明度が高く、反対に半透明または完全に不透明なものもあります。
一部の顔料は安定性が高く、光にさらされても変色しにくい性質があります。光にさらされるとすぐに変色する顔料もあり、長期的に保存したい作品には向きません。
リキテックスのパッケージには、含まれる各顔料のコード、透明度、耐光性が表示されています。
技法
作品制作にどのような技法を用いますか?スピンペインティング?それともミクストメディアコラージュ?
創作のスタイルや技法が絵具選びに影響します。
例えばエアブラシを使うつもりなら、水で薄められる絵具がよいでしょう。この場合はリキテックス リキッドか水で薄めたソフトタイプがお勧めです。
油彩画風の盛り上げをするなら、レギュラータイプのような重厚な絵具が必要です。絵具の挙動を変えるためにメディウムや添加剤を使用することもできます。
ですから、まずは色彩をどう扱いたいのかを考え、それから目的に合うものを探しましょう。モデリングペーストなどを混ぜれば、彫塑的な加工や立体感を与えることもできます。